漢字を知る意味
- soukou268
- 2023年4月7日
- 読了時間: 2分
国語がよくできる生徒さんは、例外なく漢字がよくわかります。
どうしてなのか、答えを出せないでおりましたが、
どうも、こうではないかと、思うところがありましたので
お話しします。
漢字には、もちろん、音読みと訓読みがありますが、
「音読みがきちんとできると、人の話を聞いていて、よく理解でき、
訓読みができると、文章を読んでいて、その意味がよくわかる」
というのが、その答えです。
どういうことかと言いますと、音読みの例では、たとえば
「山から河口に下降していったら、釣りに恰好のポイントがあったので・・・」
という文章では、「かこう(かっこう)」という音が3回出てきます。
これを耳だけで聞くと、
漢字のわかる方は、苦も無く、意味が理解できると思いますが、
分からない方、たとえば外国人の方などは、ほとんどわからないと思います。
外国人は極端な例としても、
少し難しい文章などでは、日本人でも、これに近いことが起こると思います。
次に、訓読みの例として
「不朽の名作を読んで・・・」
という文章があったとします。
この不朽を「ふきゅう」と音読みで読めたとしても、
朽(きゅう)を訓読みでは何と読むのか、知っていないと、意味がわかりません。
朽は訓読みでは、「朽ちる」と読みますから、朽ちることのない名作、
つまり、だいぶ昔に作られたもので、かなり評判のよかった、いい作品、
だったんだろうなー、というふうに意味が取れるわけです。
こんなふうに、人の話を聞く、書いているものを読む、という
日常的なことで、漢字を知っている、知っていない、で
ものごとの理解に、差が生まれて、
これが、たとえば、100%理解できる方と、80%理解できる方で比較して、1年、365日続いたとすれば、毎日20%の違いがあるわけですから、
吸収する知識の量に、大きな差が出てくるのは、はっきりしています。
このあたりが、漢字をしっかり勉強する意味になるのでは、と考えております。
英語では、たとえば、apple に音読みと訓読みなどありません。
アップルはアップルとだけ、読みます。
漢字を知るということは、ものごとの理解を深める、と思って
興味をもって勉強していってほしいと思います。

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